Suunto EON Core ユーザーガイド 3.0

減圧潜水

減圧潜水で無減圧限界を超えると、Suunto EON Coreは、浮上するために必要な減圧情報を提供します。浮上に関する情報は常に 2 つの値で表示されます。

• シーリング：超えてはいけない深度
• 浮上時間：指定されたガスで浮上するまでの最適な上昇時間 (分)

減圧潜水では以下の3種類の減圧停止を行うことができます。

• 安全停止：10 m (33 ft) 以上のダイブで推奨されている、3 分間の停止。
• Deepstop：水深 20 m (66 ft) 以上のダイブで推奨される停止。
• 減圧停止：減圧潜水を行う際に、減圧症予防のために行う強制的な停止。

ダイビング設定 » パラメータでは、次の設定を行うことができます。

• ディープストップのオン/オフ (デフォルトではオンになっています)
• 安全停止時間を 3 分、4 分、5 分に調整 (デフォルトは 3 分)。
• 最終停止深度を 3.0 m または 6.0 m に設定 (デフォルトは 3.0 m)。

次のイラストは、シーリング深度が 17.7 m（58 ft）の減圧潜水を表しています。

上記の図では、次の内容が下から上に向かって表示されます。

1. 減圧ゾーン（Deco window）は、Deco ceiling（減圧シーリング）から 3.0 m（9,8 ft）深い深度までの領域です。この例の減圧ゾーンは、20.7 m (68 ft) から 17.7 m (58 ft) の間になります。この範囲内で減圧を行います。シーリング深度に近いほど、減圧時間が最適になります。

   シーリング深度近くまで上昇し、減圧ゾーンのエリアに入ると、シーリング深度値の前に 2 つの矢印が表示されます。上下の白い矢印は、ダイバーが減圧ゾーンの範囲内にいることを示します。

2. シーリング深度よりさらに浮上した場合でも、シーリング深度から 0.6 m（2 ft）以内であれば、許容範囲として安全に減圧することができます。この例では 17.7 m（58 ft）と 17.1 m（56 ft）の間になります。この安全な許容範囲内では、減圧計算が引き続き行われていますが、シーリング深度より下に潜降するようにしてください。このとき、シーリング深度の数字が黄色に変わり、その前に下向きの黄色い矢印が表示されます。

3. 安全な許容範囲を超えてさらに浮上した場合、この範囲内に戻るまで減圧計算は一時停止します。警告アラーム音とシーリング深度値の前に下向きの赤い矢印が表示され、減圧が安全に行われていないことを示します。

   アラームを無視して安全な許容範囲を超えて 3 分間経過してしまうと、Suunto EON Coreは、アルゴリズム計算をロックし、そのダイブでは減圧情報が得られなくなります。アルゴリズムロック を参照してください。

減圧表示例

Suunto EON Core は、常にこれらの停止を最も深いシーリング値から表示します。

以下は、浮上時間と最初に推奨される 20.3 m のディープストップを示す、典型的な減圧潜水ビューです。

以下は、オプションのディープストップ中に表示されるSuunto EON Coreの表示例です。

以下は、強制停止中に表示されるSuunto EON Coreの表示例です。

連続的な浮上モードでの減圧停止では、シーリング深度近くに留まっている間は、シーリングが常に減少します。これにより、最適な浮上時間での連続的な減圧を提供します。段階的な浮上モードでは、特定の時間が経過するまでシーリングは変わりませんが、その後段階ごとにシーリングが 3 m（9,8 ft）ずつ上に移動します。

浮上時間は水面に到達するのに必要な最短時間です。浮上時間は以下の合計時間です。

• ディープストップの所要時間
• 浮上速度 10 m (33 ft) / 分で要する時間
• 減圧に要する時間

最終減圧深度

減圧潜水の最終減圧深度は、ダイビング設定 » パラメータ » 最終減圧深度 で調整することができます。2つのオプション、3m と 6m (9.8 ft と19.6 ft) があります。

初期設定では、最終減圧深度は3m（9,8 ft）に設定されています。これは推奨される最終減圧深度です。